【28卒】ダイバーシティ重視の会社の選び方|D&I指標の読み方と見極め方

ダイバーシティを大切にしている会社で働きたい」と考える就活生は増えています。経済産業省の調査(2024年)では、就活生の約47%が「D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)への取り組み」を会社選びの条件の一つとして挙げています。

しかし「ダイバーシティ推進」を謳っている会社が実際にどこまで本気で取り組んでいるかは、表面的な情報だけでは判断が難しいです。本記事では、ダイバーシティを本当に重視している会社の見分け方・指標の読み方・志望動機への組み込み方を28卒向けに解説します。

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ダイバーシティとは何か:D&I・DE&Iを整理する

用語の整理

用語 意味
Diversity(多様性) 年齢・性別・国籍・障害・価値観などが異なる人材が存在すること
Inclusion(包摂) 多様な人材が排除されずに組織に参加・貢献できること
Equity(公平性) 個人の状況に応じた機会や資源の提供
DE&I Diversity, Equity & Inclusionの略。近年Equityを加えた表現が主流

「多様な人材がいる」(Diversity)だけでなく、「その人たちが活躍できる仕組みがある」(Inclusion)まで実現している企業が真にD&Iを実践しているといえます。

💡 ポイント①:「多様な人材の採用」と「多様な人材の活躍」は別物。後者まで実現しているかを確認する

D&Iを評価する客観指標

女性・外国人・障害者の管理職比率

多様性の実態を最もよく示すのは「管理職・役員への登用率」です。

目安値(日本企業の場合)

  • 女性管理職比率:20%以上が優良、30%以上が先進的
  • 外国人管理職:グローバル企業では比率が高い
  • 障害者雇用率:法定雇用率(2.5%)を大幅に超える企業は積極的

D&Iレポート(統合報告書・サステナビリティレポート)

上場企業の多くはD&Iに関するデータを公表しています。四季報オンラインや各社の投資家向け情報ページで確認できます。

確認すべき指標

  • 男女別賃金格差
  • 育休取得率(男女別)
  • 管理職の多様性データ
  • ERG(Employee Resource Group)の存在

外部機関の評価・認定

認定・評価 内容
えるぼし認定 女性活躍推進(厚労省)
プラチナくるみん 育児支援(厚労省)
なでしこ銘柄 女性活躍推進(経産省・東証)
PRIDE指標 LGBTQ+への取り組み
健康経営優良法人 従業員の健康・well-being

💡 ポイント②:D&I指標は「数値目標の設定」より「実績データの開示」がある企業の方が本気度が高い

D&Iが本当に機能している会社の見極め方

採用サイト・説明会でのチェックポイント

  • 多様な属性の社員インタビューが掲載されているか(性別・年齢・国籍・ライフスタイル)
  • LGBTQ+への取り組み(同性パートナー制度など)が明示されているか
  • 障害者雇用の具体的な取り組みが記載されているか
  • 育休・フレックス・テレワークの実績データが具体的に開示されているか

採用担当者への質問例

  • 「社員の国籍・文化的背景の多様性と、異文化間のコミュニケーションをどのようにサポートしていますか?」
  • 「D&Iの取り組みとして、具体的に直近1年で実施したことを教えていただけますか?」
  • 「管理職の多様性データを開示していますか?目標値はありますか?」
  • 「LGBTQ+の社員が安心して働ける環境の整備はどの段階ですか?」

OpenWorkでのリサーチ

OpenWorkの「多様性・インクルージョン」カテゴリでは、実際の社員によるD&Iの実態評価が確認できます。スコアと具体的なコメントの両方を参照してください。

D&I重視の会社を選ぶ:業界別評価

業界 D&I取り組み度 特徴
IT・外資系 ★★★★★ グローバルスタンダード・ERG充実
コンサルティング ★★★★☆ 女性リーダー・多国籍チームが一般的
金融(外資・メガバンク新体制) ★★★★☆ 女性役員登用が進展
製造(D&I先進企業) ★★★☆☆ 日系大手で格差あり
公務員・独立行政法人 ★★★☆☆ 制度は充実・文化は改善中
中小・伝統企業 ★★☆☆☆ 企業によって大きく異なる

志望動機への組み込み方

例文①:D&Iを会社選びの軸として語る

「私がダイバーシティへの取り組みを会社選びの重要な軸にしている理由は、多様な視点が集まる環境こそが、複雑な社会課題に対応できるイノベーションを生むと考えているからです。御社はPRIDE指標を取得し、LGBTQ+への取り組みにも積極的であり、真の意味での包摂的な組織文化を実現していると感じました。自分自身が最も力を発揮できる環境として、御社を強く志望しています。」

例文②:グローバル環境でのD&Iを評価する場合

「外国籍社員が管理職の20%を占め、業務言語が英語と日本語で選択できる御社の環境は、多様な価値観が自然に共存している証だと思います。大学時代に留学した際、多国籍チームでのプロジェクトが最も高い創造性を発揮することを実感し、社会人になってもそのような環境で働きたいと考えています。」

例文③:自身のアイデンティティとD&Iを接続する場合

「私は〇〇という属性(例:地方出身・外国籍・障害あり等)を持っており、働く環境での多様性・包摂性が自分のパフォーマンスに直結することを理解しています。御社のD&Iへの取り組みは、私が100%の力を発揮できる環境の根拠であり、また自分自身もD&I推進に貢献できる立場から働いていきたいと思っています。」

💡 ポイント③:D&Iへの関心を「個人の利益」だけでなく「組織・社会への貢献」という視点で語ると評価が上がる

よくある質問(FAQ)

Q1. D&Iを重視している会社は業績も良いですか? A. 研究によると、D&Iが進んだ企業は平均的に業績が高い傾向があります(マッキンゼー等の調査)。多様な視点がイノベーション力を高めるとされています。

Q2. LGBTQ+への取り組みを就活で確認するのはデリケートですか? A. 適切な質問の仕方であれば問題ありません。「LGBTQ+の社員が働きやすい環境整備についてお伺いできますか?」という形で聞くのが一般的です。

Q3. D&Iが形骸化している会社の見分け方は? A. 「D&I宣言はあるが数値データがない」「採用サイトに多様性の記載がない」「OpenWorkのD&Iスコアが低い」などのサインが参考になります。

Q4. 日系大手と外資系でD&Iの成熟度はどちらが高いですか? A. 一般的には外資系・IT企業が先行していますが、日系大手の中にも先進的な取り組みをしている企業が増えています。個別企業のデータで判断することが重要です。

Q5. D&Iを「唯一の軸」にして会社選びするのはリスクがありますか? A. D&Iは重要な軸ですが、給与・職種・成長機会・業界の安定性など他の軸とバランスよく考慮することをおすすめします。

まとめ

ダイバーシティを本当に重視している会社を見分けるには、管理職の多様性データ・外部認定・D&Iレポートの数値開示・社員口コミという4つの軸で実態を評価することが基本です。「D&I宣言の有無」ではなく「実績データの開示」がある企業ほど、本気度が高いと判断できます。

28卒の就活においても、D&Iを軸に会社選びをすることは、自分らしく長期的に活躍できる環境を選ぶための重要な視点です。

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関連リンク

ダイバーシティ重視の採用選考とは

D&Iに力を入れている企業では、採用選考においてもダイバーシティへの意識が反映されています。

D&I先進企業の採用特徴

  • 多様な選考形式(グループワーク・ケーススタディ・プレゼン等)の採用
  • バックグラウンドより「思考のプロセス」を重視した評価
  • 多様な面接官(年齢・性別・国籍の多様性)の起用
  • 無意識バイアスを排除するための面接トレーニングを実施

これらの特徴は、採用プロセスを体験することでも確認できます。「面接官の多様性」「選考形式のバラエティ」は、会社のD&I文化の実態を示すシグナルです。

ERG(Employee Resource Group)の存在を確認する

D&Iへの取り組みの成熟度を測る最も信頼性の高い指標の一つが、**ERG(Employee Resource Group)**の存在です。

ERGとは、特定の属性を持つ社員(女性・LGBTQ+・外国籍・障害者など)が自発的に集まるグループで、会社が公式にサポートする形態を指します。

ERGが活動している企業は、「トップダウンのD&I宣言」だけでなく「ボトムアップのインクルージョン文化」が育っている証拠です。採用担当者への質問や会社のウェブサイトで確認してみましょう。

28卒世代のD&Iへの期待と企業の対応

Z世代の就活生はD&Iへの意識が高く、企業もこれを認識しています。マイナビ就活の最新調査でも、28卒世代の就活生の約半数がD&I推進状況を企業選びで参考にしていることが示されています。

この世代の声が企業のD&I推進を後押ししているという循環が生まれており、D&Iを会社選びの軸にすることは「社会を変える投票行動」としての意味も持ちます。自分がD&Iに積極的な企業で働くことで、会社全体の文化をさらに前進させる一員になれます。